マンション管理士・管理業務主任者試験の概要

マンション管理士・管理業務主任者試験の概要

マンション管理士・管理業務主任者は、両方ともマンションに関する国家試験ですが、立場が違います。

マンション管理士 → マンション管理組合の知恵袋として、コンサルティングを行う。マンション管理士を名乗るのはこの試験の合格者のみという名称独占資格

管理業務主任者 → マンション管理業者に所属し、事務所ごとに30管理組合に一人以上の成年者である専任の管理業務主任者を置かなければならないという必置資格

立場が正反対ですが、業務内容は似ていますので、試験科目は似通っていまして、試験日も同じ時期に行われます。

 

平成29年(2017年)の試験は、下記の通りでした。

マンション管理士

試験日:平成29年11月26日(日)
試験会場:札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市、那覇市

受験申込者数: 15,102名
受験者数: 13,037名
受験率 : 86.3%

合格者数 : 1,168名
合格率 : 9.0%
合格最低点:  50問中36問以上正解
(試験の一部免除者は45問中31問以上正解)

管理業務主任者

試験日: 平成29年12月3日(日)
試験会場: 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇
受験申込者数:  20,098人
受験者数:  16,950人
受験率 : 84.3%

合格者数: 3,679人
合格率:  21.7%
合格最低点: 50問中36問正解
(試験の一部免除者 45問中31問正解)

 

合格点は双方とも36点で合格の70%ですが、合格率を見てもわかるとおり、マンション管理士の方が合格率が低くなっています。

試験内容がマンション管理士の方が難しくなっていて、細かいところを突いてくる問題が多くなっています。過去問中心の勉強では対応できない問題も出題され、そこで合否が分かれてくるのでは?というのか実感です。

管理業務主任者は素直な問題が多く、過去問中心の勉強で十分対応が可能で、問題集を3~4回繰り返せば合格点取れるようになると思います。

 

実利としては、マンション管理士は、マンション管理組合に対するコンサルティングや顧問契約での収入となりますが、実際のところ顧問契約を結ぶのはマンション管理組合の理事会の決議が必要なので、ハードルは相当高いと思われます。

そもそもマンション管理士の試験は、マンション管理組合の理事の方の受験もあるので、理事の方がマンション管理士の理事会でマンション管理士の雇用などはますます難しくなります。

 

それに対して、管理業務主任者は管理業者の必置資格ですので、管理業者に就職する際には武器になるので、こちらの方が「使える資格」と思います。ただマンション管理業者の給料はそんなに良くないようですが。

 

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